目のトラブル
ものもらい・めばちこ(麦粒腫)とは?原因や症状、治療法について解説
「ものもらい」や「めばちこ」は、いずれも麦粒腫の俗称で、多くの人が経験する病気の1つです。病気やストレスなどで免疫力が低下しているときや、目元が不衛生な場合にできやすくなります。この記事では、ものもらい(めばちこ)の原因や症状、治療法などについて解説します。
作成日:2024/11/13 更新日:2024/11/13

目次 :
ものもらい・めばちこの原因と種類
ものもらい・めばちこ(麦粒腫)の原因と種類1)~5)

ものもらい・めばちこの症状
ものもらい・めばちこ(麦粒腫)の症状1)~5)
ものもらい・めばちこの治療法
ものもらい・めばちこ(麦粒腫)の治療法1)~5)
細菌感染が原因のため、薬物療法では抗菌薬の目薬や眼軟膏が使用されます。症状が強い場合には、抗菌薬の内服も併用します。適切な治療を行えば約1~2週間で完治します。膿が自然に出てこない場合や症状が重い場合は、切開して膿を出すこともあります。膿が出てしまえばその後は自然治癒します。
また、温罨法(おんあんぽう)も有用で、ぬるま湯で濡らしたきれいなタオルを患部にあて、1日2~3回、5〜10分行うことで、外麦粒腫の治癒を早めることが可能とされています3)。
なお、ものもらい(めばちこ)ができている場合、レンズが刺激になって症状が悪化する可能性があるので、コンタクトレンズの使用は控えましょう。
ならないための対策
ものもらい・めばちこ(麦粒腫)にならないための対策
ものもらい(めばちこ)の多くは、常在菌の黄色ブドウ球菌が原因です。常在菌は誰もが持っていますが、体の抵抗力が弱っていたりすると、ものもらい(めばちこ)のきっかけになります。そのため生活習慣を見直し、規則正しい生活を心がけましょう。また、こまめに手洗いをして、清潔なタオルを使うなど、手指や目の周りを清潔に保つことが予防につながります。
ものもらい(めばちこ)を繰り返しやすい人は、マイボーム腺の詰まりを予防することも大切です。ホットタオルやホットアイマスクでまぶたを温めてからまぶたのふちを優しくマッサージしたり、アイメイクを控えめにしてきちんときれいに落とすようにしましょう。
まとめ
まとめ
多くの人が経験する病気の1つであるものもらい(めばちこ)は、主に常在菌である黄色ブドウ球菌の感染によるものです。日頃から規則正しい生活を送り、健康に注意し、抵抗力を落とさないようにしましょう。もし、ものもらい(めばちこ)にかかった場合には、ひどくならないうちに、眼科を受診しましょう。
<参考資料>
1) 大路 正人 他 編:「今日の眼疾患治療指針」 第4版 医学書院, 2022
2) 医療情報科学研究所 編:「病気がみえる vol.12 眼科」 第1版 メディックメディア, 2021
3) MSDマニュアル:プロフェッショナル版 麦粒腫 / 家庭版 麦粒腫(ものもらい)
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/
4) 所 敬 監:「現代の眼科学」 第13版 金原出版, 2018
5) 公益財団法人 日本眼科学会:病名から調べる 麦粒腫 / 霰粒腫