コンタクトレンズのベースカーブ(BC)とは?
BCが自分の目に合わないとどうなる?
私たちの目には個人差があり、誰もが同じレンズを使うわけにはいきません。コンタクトレンズを安全に使用するために、自分の目に合ったコンタクトレンズを眼科医に選んでもらいましょう。ここではBCと、フィッティング不良のコンタクトレンズをつけたときのリスクなどについて解説します。
作成日:2026/03/04 更新日:2026/03/04

コンタクトレンズのベースカーブ(BC)とは?
コンタクトレンズの製品表示にある「ベースカーブ(BC)」は、コンタクトレンズが目に接する、コンタクトレンズ後面のカーブの曲率半径(曲線の曲がり具合)のことです1)。
個人差のある目の丸み(カーブ)に合わせるため、ハードコンタクトレンズには様々な形状が用意されています。この、コンタクトレンズの形状を示すものの1つがBCです。
ベースカーブ(BC)の数値の意味
ベースカーブ(BC)の値は、レンズの内面カーブと同じ丸みを持つ円の半径(曲率半径)です1)。たとえば、BCが「9.0」と表示されている場合、そのレンズの内面のカーブは半径9.0mmの円の曲率に等しいです。
BCの数値が大きいほど、レンズの描くカーブはゆるやかで、逆に数値が小さいほど、カーブが急であるといえます。

なお、ハードコンタクトレンズとソフトコンタクトレンズで、BCに基づいたレンズのバリエーションに差があります。
ハードコンタクトレンズ:BCのバリエーションは多い
ハードコンタクトレンズは、BCに基づいたレンズのバリエーションが豊富に用意されています。
なぜなら、ハードコンタクトレンズはソフトコンタクトレンズより硬い素材でつくられているため2)、装用する人それぞれで異なる目のカーブに適切に合わせる必要があるからです2,3)。
実際、BCが0.05mm刻みで用意されていることが多いです2)。
ソフトコンタクトレンズ:BCのバリエーションは少ない2)
名前の通り、やわらかい素材でつくられているソフトコンタクトレンズは、水分を含んでいるため柔らかく、目のカーブに合いやすい特徴があります。
そのため、ハードコンタクトレンズに比べてBCに基づいたレンズのバリエーションは少ないです。
なお、BCは8.3~9.0mmの範囲で設計されていることが多いです4)。
ここまではBCの説明を中心にしてきましたが、実際に大切なのは、「自分の目に合うレンズがどのようなものかを知るには、眼科で検査を受ける必要がある」ということです。
BCだけでレンズが決まるわけではありませんし、特にレンズの種類を変更する場合、BCが同じだからといって自分の目に適しているかどうかはわかりません。眼科を受診して、適切なレンズを処方してもらってください。
自分の目のカーブはどうやったらわかるの?
目のカーブは、眼科の検査でわかります。
眼科でコンタクトレンズを処方する際、多くの場合は角膜曲率半径を計測します(ケラトメーター)5)。
角膜曲率半径とは、目の角膜が描いている曲率、つまり目のカーブの度合いのことです。また、角膜の形状を調べる検査(角膜トポグラフィー)などを一緒に行うこともあります5)。
フィッティング不良のままコンタクトレンズを使用するリスク7)
ハードコンタクトレンズ、ソフトコンタクトレンズを問わず、フィッティングが不良なままコンタクトレンズを装用していると、つけ心地が悪くなることに加え、次のようなトラブルを招いてしまう可能性があります。
目がゴロゴロする(異物感をおぼえる・ずれやすい・はずれやすい)
ハードコンタクトレンズ・ソフトコンタクトレンズに共通
フィッティングがルーズなとき(レンズが動いて安定しないとき)に起こりやすくなります。なお、角膜が傷ついたり、炎症が起きていたりするときにも目がゴロゴロしますから、眼科で診察を受け、原因を探ってもらいましょう。
レンズがはずれにくい、動きにくい、動かなくなる(固着)
ハードコンタクトレンズ・ソフトコンタクトレンズに共通
フィッティングがタイトなとき(レンズが目にぴったり密着しているとき)に起こりやすくなります。眼科で診てもらうことをお勧めします。
痛みが出るハードコンタクトレンズの場合
フィッティングがルーズでもタイトでも、痛みを感じることがあります。例えば、レンズがずれて黒目に当たってしまうことがあります。
ソフトコンタクトレンズの場合
フィッティングがタイトだと、レンズがほぼ動かなくなり、レンズのエッジ部分が白目を圧迫するため、レンズを外した後にしみるような痛みが出てくることがあります。
充血する・圧迫感がある
ハードコンタクトレンズ・ソフトコンタクトレンズに共通
フィッティングが合っていない場合に、これらの症状が出やすくなります。
目に負担がかかり体調が悪くなる
ハードコンタクトレンズ・ソフトコンタクトレンズに共通
フィッティングが不良だと、眼精疲労につながることがあります。
このようなトラブルを避けるために、きちんと眼科で検査を受け、自分の目に合ったコンタクトレンズを処方してもらいましょう。
上記のような目のトラブルを起こさないようにするのはもちろんのこと、自分の目に合わない(フィッティングが不良な)コンタクトレンズをつけているとつけ心地や見え方にも影響が出てきてしまいますので、「眼科に行くのが面倒だから」といって、他人のコンタクトレンズを使ったり、自己判断で適当に選んだコンタクトレンズをつけたりしてはいけません。
自分の目に合ったコンタクトレンズと出会うために
コンタクトレンズに関連したさまざまなトラブルを防ぐには、自分の目に合ったレンズを眼科医に選んでもらうことがとても重要です。
眼科で検査を受けましょう
眼科での検査の流れ
関連リンク:https://www.acuvue.com/ja-jp/memamori/contact-lenses/239/
参考:レンズデータは確認ができる
コンタクトレンズのベースカーブ(BC)は、コンタクトレンズの外箱やレンズのパッケージで確認できます。
なお、コンタクトレンズのパッケージには、BCのほかに次のような情報が書かれています。
PWR・P・SPH:球面度数
DIA:コンタクトレンズのサイズ(直径)
EXP:使用期限
CYL:円柱度数(乱視度数、乱視用コンタクトレンズの場合)
AXIS:円柱軸(乱視の軸、乱視用コンタクトレンズの場合)
ADD:加入度数(遠近両用コンタクトレンズの場合)
処方せんについて詳細はこちら:https://www.acuvue.com/ja-jp/memamori/contact-lenses/160/
まとめ
コンタクトレンズは直接目に装用するものです。眼科で検査を受けて、ご自身の目に合うコンタクトレンズを処方してもらいましょう。
1) 眼科ケア 2009年冬季増刊 眼科スタッフのためのCL(コンタクトレンズ)で困ったときに読む本. 2009, p.283.
2) 久保田慎著・畑田豊彦監修. おもしろサイエンス コンタクトレンズと眼鏡の科学. 日本工業新聞社, 2018, p.53-55.
3) 公益社団法人日本視能訓練士協会. 視能学エキスパート 光学・眼鏡 第2版. 医学書院, 2023, p.395.
4) 前田直之, 大鹿哲郎編. 新篇眼科プラクティス 9 必読! コンタクトレンズ診療. 文光堂, 2023, p.216-226.
5) 植田喜一ほか. 目でみる眼鏡・コンタクトレンズの基礎と臨床の進めかた. 金原出版, 2010, p.56, 86-89.
6) 杉紀人ほか. 臨床眼科. 2008; 62(8): 1327-1332.7) 糸井素純, 稲葉昌丸, 松久充子. コンタクトレンズ眼障害 ひと目でわかるトラブルシューティング(糸井素純, 稲葉昌丸編). 中山書店, 2006, p. 44-81, 153-159.







