初めてのコンタクトレンズ購入は眼科へ!受診・検査の流れと「行かないで購入するリスク」を解説
新年度や長期休暇のタイミングを機に、眼鏡からコンタクトレンズデビューを検討される方もいらっしゃるかもしれません。とはいえ、初めてのコンタクトレンズを購入する流れがわからない、という方も多いのではないでしょうか。コンタクトレンズを使い始める際は、眼科での診察を受け、医師の処方に従って購入するのが一般的です。今回は、目の健康と安全を意識したコンタクトレンズ購入の流れについて詳しくご紹介します。
作成日:2026/05/29 更新日:2026/05/28

初めてのコンタクトレンズ購入で「眼科受診」が必要な3つの理由
自己判断でコンタクトレンズを使用すると、目のトラブルに発展する恐れもあります。
初めて購入する際は眼科で目に病気がないかなどを確認し、レンズのつけ外しやケアについて指導を受けることが、安全な使用につながります。
「視力」だけでなく「目の健康状態」を確認するため
初めてのコンタクトレンズを購入する際に眼科受診が必要な理由は、視力を測るだけでなく、目の健康状態を確認するためです。
ドライアイ気味であったり自覚症状のないアレルギーなどの異常があったりする場合、コンタクトレンズ使用開始後に目に違和感や症状が出る可能性があります。
また、角膜の内側にある角膜内皮細胞は、角膜組織の含水率を一定に保ち、角膜の透明性を維持するために不可欠です。
眼球内部の水分が角膜にたまりすぎないように排出する働きをしていますが、この細胞は一度減少すると再生しません。
そのため、細胞の数が少なくなり過ぎた場合は、将来白内障になっても手術が受けられないなど、大きなリスクを抱えることになってしまいます。
目のトラブルを防ぎ、目の健康を保ちながらコンタクトレンズを使用するためには、レンズ選びの際に酸素透過性の高い素材を選ぶことも重要です。
酸素が十分に供給されることで角膜内皮細胞を守り、結果として将来にわたる長期的なコンタクトレンズ使用につながるでしょう。
以上の理由から、眼科での検査・診察や適切なレンズ選定は、目の健康を守り、快適で安全にコンタクトレンズを使用するために欠かせないのです。
適切なレンズ選定のために目の状態を測定するため
眼科受診が必要な理由は、視力(度数)を測定するだけではありません。まず目の健康状態を確認し、目の表面の形状を正確に把握することが非常に重要だからです。
特に、コンタクトレンズ後面のカーブの曲率半径(BC;ベースカーブ)は、目の角膜の曲率(カーブ)に合ったものを選ぶ必要があります。
人それぞれ目の形状や角膜のカーブが異なるため、一人ひとりに最適なレンズを選ぶためには専門的な測定と適切なBCの選択が必要です。BCは靴のサイズ選びと似ていて、個人差があります。
もしカーブが合わないまま使用し続けると、レンズのずれやすさや、違和感や痛み、充血など目のトラブルの原因にもなります。
眼科では、目の状態を詳しく診察して最適な度数やカーブを処方してくれるため、安全で快適なコンタクトレンズの使用が可能となります。
コンタクトレンズの使用は、健康な目で装用することが前提です。安全に適切なレンズを使用できるように、眼科で正確な測定を受けましょう。

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正しい「つけ外し」の指導を受け、トラブルを未然に防ぐため
初めてコンタクトレンズを購入する際は眼科受診をし、正しい「つけ外し」の方法を指導してもらうことで、トラブルを未然に防ぐことにつながります。
自己流でレンズを装用すると、角膜(黒目)を傷つけるリスクもあります。傷ついた角膜は痛みや感染症の原因となりかねないため、適切な扱い方を学ぶためにも眼科受診が必要です。
また、衛生面の知識が不足していると、感染症を引き起こす可能性もあります。
眼科は、レンズのケア方法、衛生管理について、眼科スタッフから丁寧に指導を受けることができ、安全に使用できるようにサポートされる場です。
さらに、眼科スタッフの付き添いのもとで、実際に装用練習を行う時間が設けられています。
具体的なコツや注意点も教えてもらえるため、装用に不安を感じる初心者でも安心してコンタクトレンズデビューができます。
眼科に「行かない」で購入するリスクと注意点
安く済ませたい気持ちや面倒さから眼科受診を省くと、目の異常に気づかず目のトラブルが重症化するリスクがあり、かえって治療費や時間の負担が増える場合もあります。
健康管理のためにも、眼科受診後のコンタクトレンズ購入をおすすめします。
自己判断の購入が引き起こす「重篤な目のトラブル」
眼科受診をせずに自己判断で初めてのコンタクトレンズを購入することは、非常にリスクを伴います。
まず、検査や診察を受けずにレンズを使用すると、自覚症状のないまま目のトラブルが進行したり、角膜潰瘍や重篤な感染症に気づかず放置されたりする可能性があって危険です。
これらの感染症が原因で、適切な治療を受けなければ視力低下や最悪の場合失明に至ることもあります。
また、自己判断で度数を決めることで、ご自身にとって最適な度数よりも強いレンズを使用する「過矯正」の状態になる可能性があります。
過矯正は、眼精疲労、めまい、頭痛などの症状の原因になりかねません。
加えて、眼鏡と同じ度数で大丈夫だろう、と考える方もいるかもしれませんが、目の外側で装用する眼鏡のレンズと、目に直接装用するコンタクトレンズでは焦点距離が異なるため、度数が必ずしも一致するわけではありません。
そのため、検査を受けた上で必要に応じてレンズ度数の換算を行い、度数の微調整が必要です。
自己判断での購入は深刻なトラブルを招く可能性もあるため、目の健康を守るためにも専門の医師による検査と適切な処方が不可欠です。
必ず眼科を受診し、正確な診断と指導を受けることをおすすめします。
度数が合わないことによる「眼精疲労」と「頭痛」
眼科受診せずにインターネットの自己診断でコンタクトレンズの度数を決めることは、リスクがあります。
まず、適切な度数でない場合、眼精疲労や頭痛の原因となることがあります。適切な度数やレンズの種類を正確に測定せずに使用すると、「過矯正」のリスクが高まるからです。
過矯正とは、ご自身にとって最適な度数よりも強いレンズを装用することで、近くを見る際に必要な調節力を過剰に働かせている状態です。
眼精疲労のほかに、酷い場合はめまいや頭痛などの症状を引き起こしかねません。
さらに、正確な視力測定や目の形状の確認を行わないことで、乱視や左右の視力の違いを見落とす可能性が高まります。
目に合わない度数や、左右の視力のバランスが取れていない度数のまま使用することは、ものを見るときに目に負担がかかります。
そのほか、長時間の作業や勉強の効率が低下したり、集中力やパフォーマンスに悪影響を及ぼしたりすることも懸念されます。
眼科での検査・処方の流れと所要時間
問診票を記入して目の検査を受け、診察室で目の状態を確認。その後、実際に検査用コンタクトレンズをつけた状態でレンズのフィッティングを確認します。
微調整して度数の決定後、ご自身でレンズのつけ外しを練習する流れです。大体1時間程度かかりますが、目の状態や当日の混み具合によってはさらに時間がかかることもあります。
①問診
コンタクトレンズは、目の状態に合わせて度数を決定します。
そのため、問診では花粉症などのアレルギーの有無や眼疾患・全身疾患の既往歴、ライフスタイルも医師に伝えることが重要です。
例えば、「後ろの席からでも黒板の文字をしっかり見たい」「球技をしているので遠くまで見たい」など、使用目的や希望を具体的に伝えましょう。
これらの情報も踏まえて、ご自身の目の状態や使用目的に最適なレンズのタイプが検討されます。
②検査
コンタクトレンズ購入時の検査では、まず機械を使った「他覚的屈折検査」によって目の形状や度数を大まかに測定し、近視や乱視などの有無や大まかな屈折値を確認します。
そのデータをもとに視力検査を行い、見え方を確認するのが「自覚的屈折検査」です。
そのほか、眼圧や涙液の測定、角膜内皮細胞の撮影など、コンタクトレンズの使用が可能かどうか、目の健康状態を確認するために必要な検査を行います。
これらの検査結果をもとに、最適なコンタクトレンズを決定します。
関連記事リンク:初めてコンタクトレンズを購入する場合の流れは?購入の流れも紹介
③診察
問診や検査結果をもとに医師が診察を行い、目の病気の有無やコンタクトレンズ使用の適応を判断します。
コンタクトレンズ使用の許可が出れば実際にトライアルレンズを装用して、装用状態の確認や続きの検査を行います。
もし、目に何らかのトラブルが見つかった場合は治療を優先する必要があるため、その日はコンタクトレンズの検査を行えません。
まず目のトラブルを落ち着かせることを優先し、しばらく通院・治療を行う必要があります。
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④レンズの選択
目の状態やライフスタイルに合うレンズを相談して決定し、トライアルレンズ装用です。医師が細隙灯顕微鏡で、まばたきした時のレンズの動きやフィッティングを確認します。
レンズの動きが少なければ目に対してタイトすぎる状態で、ずれやすければBCが緩い状態です。
フィッティングが良ければトライアルレンズのまま視力検査を行い、見え方の微調整をして度数を決定します。
安心してレンズを使用するためにも、目の状態を確認することが重要なステップになります。

⑤取り扱い指導
眼科スタッフからレンズのつけ外しやケアを教わりましょう。石けんで手を洗い、手指の水分を拭き取ります。
ソフトコンタクトレンズの場合は裏表を確認して人差し指にレンズをのせます。レンズをのせた手の中指で下まぶたを下に引っ張り、もう一方の手の人さし指で上まぶたを引き上げ、視界を広く確保。
レンズを目になじませて、ゆっくりまばたきします。外す際は、レンズ中央より少し下を左右からつまんで外します。
ハードコンタクトレンズは、上まぶたを使ってずらすように外すため、コツを習いましょう。
初めてのコンタクトレンズ:初心者向けのタイプ
初めてのコンタクトレンズでは、素材の酸素透過性や保湿性、設計の薄さや形状に注目しましょう。素材や機能は、快適さや目の健康維持に重要な要素です。
医師と相談し、自分の目に合った種類を選ぶことをおすすめします。
レンズの洗浄がいらない「1dayタイプ(1日使い捨て)」
1日使い捨てタイプ(1dayレンズ)は、毎日新品の状態で使用できるため、最も感染症リスクが低い選択肢です。
使用後は廃棄するためレンズケアが不要で、手軽に安全に使える点が魅力です。
特にスポーツや花粉症などでレンズが汚れやすい方や、必要な時だけ使いたい方、旅行時の荷物を減らしたい方に適しています。
ケアに必要な手間もないことから、毎日の心理的な負担も軽減され、手軽さと衛生面の安全性を備えた1dayタイプは、合理的な選択肢といえます。
次にコスト面についての比較です。
2週間タイプの使用とケア用品代を含めて考えるなら、使用頻度が少ない場合や使用する種類によっては、1dayタイプの方が経済的になる場合があります。
ただ、高い機能を持ち合わせている種類(酸素透過性の高さ・乱視用・遠近両用など)の場合はレンズの単価が上がるため、毎日使用したいのであれば、コスト面も含めて検討して決めるとよいでしょう。
関連記事リンク:ソフトコンタクトレンズ/ハードコンタクトレンズの違い・1day/2weekの違いそれぞれのおすすめポイントを紹介
目への負担が少ない「酸素透過性」の高い素材(シリコーンハイドロゲル)
シリコーンハイドロゲル素材のレンズは、「酸素透過性」の高いスタンダードな素材として注目されているコンタクトレンズです。
従来のソフトコンタクトレンズはやわらかく装用感が良い反面、酸素透過性が低いため、長時間の装用や連続使用時に目の充血・疲れ・乾燥感を引き起こすことがありました。
一方、シリコーンハイドロゲル素材のレンズは、シリコーンを含むことで酸素の透過性を向上させています。
瞳の呼吸を妨げにくく、酸素を十分に供給するため、目の酸素不足を防いで充血や乾燥感を軽減し、長時間の装用でも目の疲れを抑えられる可能性が高くなります。
潤いを長時間保つ機能も強化されており、目の乾燥や不快感を抑えるとともに、目の健康状態を損ねないように配慮されています。
シリコーンハイドロゲル素材のレンズは目への負担を軽減し、安全性と快適性を兼ね備えた理想的なコンタクトレンズとして、多くのユーザーに選ばれています。
長時間の装用や日常的な使用においても、快適さと健康を両立させることができる素材です。
関連記事リンク:シリコーンハイドロゲル素材とは?特徴を解説
眼科受診の前に
コンタクトレンズ購入時の受診も、保険診療の扱いです。目の健康状態を確認してもらい、ご自身に合うレンズを相談しましょう。
レンズの扱いを丁寧に教わるだけでなく、練習時間も含まれるため初めての方も安心です。
持ち物や準備
眼科受診時には、保険証、現金、使用中の眼鏡とケース、お薬手帳(薬や点眼薬を使用している場合)をお持ちください。受診料の目安は、事前に眼科のホームページや電話で確認すると安心です。
診察や装用練習をスムーズに進めるために、女性の方はアイメイクを控えめにし、目の周りを清潔に保ちましょう。
また、安全に装用練習を行うためにも、爪も短く整え、視界を遮らないようにつけまつ毛も控えることをおすすめします。
コンタクトレンズの処方を受けられる眼科の探し方
コンタクトレンズを購入される際は、すべての眼科でコンタクトレンズ処方を行っているわけではないため、注意が必要です。
受診前に、各眼科のホームページなどで「コンタクトレンズ」の記載があるかどうかを必ず確認してください。
また、提携している販売店が近隣にあるかどうかも併せて確認しておくことをおすすめします。事前に情報収集しておくことで、販売店に移動する手間を防ぎ、スムーズな購入が可能です。
コンタクトレンズデビューに関するよくある質問(Q&A)
ここまで、コンタクトレンズを購入するために眼科受診が必要な理由や、受診時の持ち物、コンタクトレンズの種類について詳しく解説しました。
こちらでは、そのほかの小さな疑問を解消するための回答をご紹介します。
コンタクトレンズ指示書(処方せん)だけもらってネットで買ってもいい?
コンタクトレンズの指示書には、ご自身の目に合うレンズを選定した種類や度数などの詳細な情報が記載されています。そのため、指示書に従って有効期限内にネット通販で購入することは可能です。
ただ、初めてコンタクトレンズを使用する場合、目に合わなかったりトラブルが生じたりする可能性もあります。
目の状態には個人差があり、場合によっては使用開始後に返品や交換が必要となるケースも考えられます。
ネット通販でも購入できますが、眼科併設店で購入するとスタッフのサポートを受けられて良いでしょう。(ネット通販での購入は、コンタクトレンズを安定して使用できるようになってからが良いでしょう。)
予約は必要?当日すぐに持ち帰れる?
初めてのコンタクトレンズ購入時は、検査や診察、装用練習に時間がかかるため、受付終了の1〜2時間前には来院するようにしましょう。
事前に問い合わせて、可能であれば予約しておくことがおすすめです。待ち時間の短縮やスムーズな対応につながるでしょう。
さらに、ご自身に合うレンズの種類や度数が在庫にあれば、その日に持ち帰ることができます。在庫がない場合は取り寄せとなり、後日店舗での購入や郵送での対応になります。
まとめ
コンタクトレンズの購入には、目の健康を守るためにも眼科受診が欠かせません。自己判断で購入することは感染症のリスクを伴い、眼精疲労や頭痛などを引き起こす可能性もあります。
眼科医と相談の上で、たくさんの種類の中から適したレンズを提案してもらい、BCや度数を決定することが大切です。
また、眼科スタッフからレンズのケア・衛生管理・装用練習について指導を受けることが、安全で快適な使用につながります。
<参考資料>
- はじめてのコンタクトレンズ
https://www.gankaikai.or.jp/press/20210126_2.pdf







